2006年09月04日
素晴らしいライディング
出光イーハトーブトライアルには、ご存知のように中級者向け2日間トライアルのクラシック、初級者向けネリ、中級者向けブドリ、サンムトリと4つのクラスがあります。

その中でもクラシックはこの大会を始めた30年前から、ほとんど基本的に同じコースをたどって太平洋岸までの往復360キロを走る長いコースを走るので、その準備は大変な時間と労力を要します。
参加者にとってもそれは同じことで、2日間の休暇、いや地元以外の参加なら往復の時間を入れると最低でも4日間の休みが必要ですし、宿泊費も他のクラスより1泊余計にかかりますし、何よりも体力と気力とテクニックがいります。それがいまどきのライダーたちには敬遠されるのか、昨年までの10年間は参加者が徐々に減り続けていて、とうとう昨年は最盛期の約3分の1にあたる80数名まで落ちこんでしまいました。
これには私たち実行団員もガッカリしましたが、冠スポンサーの出光興産の方々にもずいぶんご心配をおかけしました。でも、30周年だから行ってみようかという人が多かったのか、あるいはこのブログが少しは役に立ったのか、今回は昨年より60名近い増加で130名を超えました。
じつは、人数が減ってきただけでなく、年々クラシック全体のレベルが低下していることも気がかりでした。それもそのはず、参加回数が10数回、中には20数回というライダーもかなりいるので、それはそれで嬉しいのですが、それだけ高年齢化が進めば、体力も気力もテクニックも低下は避けられません。
だからと言って、若いライダーが気軽に入ってくるには、高価で、しかもトライアル以外に使い道がないマシンや、それを運ぶためのクルマ、さらにオフロードブーツやウェアなどの費用もひっくるめると、なかなかクラシックトライアル参加は障壁が高いのも事実です。
そのような、諸条件をクリアしたライダーたちが、当日の七時雨山荘にずらりと並んでくれるだけでも嬉しいのですが、今回はクラシックのレベルが思いのほか高くなったことが、私たち実行団員を喜ばせました。
話をいきなり省略して、場面は一日目の普代浜最終セクションとなります。
ここで優勝争いをしている2人が明らかになりました。常連の八星均、ヤマハの木村治男が、ともにオールクリーンで1日目を終えたのです。2人とも神奈川県三浦半島の出身で、少年期からのトライアル仲間同士でもあります。八星は昨年2位になったこともあり、今回は優勝を意識しながらも静かな闘志で着実にクリーンを重ねました。
一方、木村は量産試作段階にあるスコルパSY250Fを、初めて公道仕様にしてのいわばお披露目出場だけに、これまた優勝だけが目的の真剣勝負でした。そして、もう一人、過去に優勝経験もある山形の荒尾和人も、普代浜の最終セクションまではオールクリーンでやってきながら、なんとヒルクライムを上り切れずに無念の5点となり、優勝争いから一歩後退してしまったのでした。
また話は2日目の最終セクション、七時雨山荘の庭に飛びます。もともとここはたくさん並んだ丸太の上で急なターンをするため、トップの数人しかクリーンできないほど難しいセクション設定でした。
八星はわりと早い時期にここをクリーンして、結局、一つ前のセクションと、もうひとつ別の場所でそれぞれ1回づつの足つきがあり、合計2点で終えました。
しかしそのあと、次々通っては失敗するライダーたちによってすっかり泥がついた丸太は極度に滑りやすくなってしまい、クリーンはおろか出口までたどり着くのも難しい状況でした。そこにやってきたのが、特別ゲストのオリバーファミリーと成田匠です。

まず長男のアンドリューが走ります。この大会では借りたマシンがやや不調だったこともあり、本来の腕が発揮できなかった彼はここでも5点となってしまいます。

つぎに父のスティーブンが、目の覚めるようなライディングで見事にクリーンして、観客の喝采を浴びました。結局、彼は2日目をオールクリーンして、1日目にとった2点が最終スコアとなり、参考順位としては優勝の八星とピッタリ並んだのです。

続いて成田匠がまったく違うラインとライディングスタイルで、滑りやすい丸太をまったく滑らずに乗り越え、これまたクリーンでやんやの大喝采です。匠は125ccながら普代のヒルクライムを3点で上るなど、信じられないほど見事な腕で、参考順位はスティーブンの次となる3位相当でした。しかしクリーンの数は50セクション中、だれよりも多い49で、あらためてそのレベルの高さを見せてくれました。

次男のニコラスが続いて走り、小刻みにフロントを振りながら巧みに向きを変え、これもまたクリーン。この瞬間、私はオリバーファミリーを招待して本当によかったと誇りに感じました。
もうだれもクリーンは無理だろうと思いこんでいた観客は、こうしてたて続けに3人のライダーによる魔法のようなクリーンを見て、トップライダーの高度なテクニックに唖然とするばかりでした。
結局、今大会では八星が念願の初優勝となりましが、その頃木村は不調のマシンで思いがけない点数を取りながらも、暗くなった最終セクションを1点で乗り切り、不本意なニューマシンデビュー戦を終えていました。
いずれにしても、トップクラスのライダーによる見事なクリーンは、見る者にとっても良い刺激となり、全体のレベルを高めることにも貢献します。
今後もクラシックのレベルを高めるようなライダーの参加を心待ちにしながら、優勝者にもっと魅力的なご褒美を用意するべきなのかなぁ、などと考えているこのごろです。

その中でもクラシックはこの大会を始めた30年前から、ほとんど基本的に同じコースをたどって太平洋岸までの往復360キロを走る長いコースを走るので、その準備は大変な時間と労力を要します。
参加者にとってもそれは同じことで、2日間の休暇、いや地元以外の参加なら往復の時間を入れると最低でも4日間の休みが必要ですし、宿泊費も他のクラスより1泊余計にかかりますし、何よりも体力と気力とテクニックがいります。それがいまどきのライダーたちには敬遠されるのか、昨年までの10年間は参加者が徐々に減り続けていて、とうとう昨年は最盛期の約3分の1にあたる80数名まで落ちこんでしまいました。
これには私たち実行団員もガッカリしましたが、冠スポンサーの出光興産の方々にもずいぶんご心配をおかけしました。でも、30周年だから行ってみようかという人が多かったのか、あるいはこのブログが少しは役に立ったのか、今回は昨年より60名近い増加で130名を超えました。
じつは、人数が減ってきただけでなく、年々クラシック全体のレベルが低下していることも気がかりでした。それもそのはず、参加回数が10数回、中には20数回というライダーもかなりいるので、それはそれで嬉しいのですが、それだけ高年齢化が進めば、体力も気力もテクニックも低下は避けられません。
だからと言って、若いライダーが気軽に入ってくるには、高価で、しかもトライアル以外に使い道がないマシンや、それを運ぶためのクルマ、さらにオフロードブーツやウェアなどの費用もひっくるめると、なかなかクラシックトライアル参加は障壁が高いのも事実です。
そのような、諸条件をクリアしたライダーたちが、当日の七時雨山荘にずらりと並んでくれるだけでも嬉しいのですが、今回はクラシックのレベルが思いのほか高くなったことが、私たち実行団員を喜ばせました。
話をいきなり省略して、場面は一日目の普代浜最終セクションとなります。
ここで優勝争いをしている2人が明らかになりました。常連の八星均、ヤマハの木村治男が、ともにオールクリーンで1日目を終えたのです。2人とも神奈川県三浦半島の出身で、少年期からのトライアル仲間同士でもあります。八星は昨年2位になったこともあり、今回は優勝を意識しながらも静かな闘志で着実にクリーンを重ねました。
一方、木村は量産試作段階にあるスコルパSY250Fを、初めて公道仕様にしてのいわばお披露目出場だけに、これまた優勝だけが目的の真剣勝負でした。そして、もう一人、過去に優勝経験もある山形の荒尾和人も、普代浜の最終セクションまではオールクリーンでやってきながら、なんとヒルクライムを上り切れずに無念の5点となり、優勝争いから一歩後退してしまったのでした。
また話は2日目の最終セクション、七時雨山荘の庭に飛びます。もともとここはたくさん並んだ丸太の上で急なターンをするため、トップの数人しかクリーンできないほど難しいセクション設定でした。
八星はわりと早い時期にここをクリーンして、結局、一つ前のセクションと、もうひとつ別の場所でそれぞれ1回づつの足つきがあり、合計2点で終えました。
しかしそのあと、次々通っては失敗するライダーたちによってすっかり泥がついた丸太は極度に滑りやすくなってしまい、クリーンはおろか出口までたどり着くのも難しい状況でした。そこにやってきたのが、特別ゲストのオリバーファミリーと成田匠です。

まず長男のアンドリューが走ります。この大会では借りたマシンがやや不調だったこともあり、本来の腕が発揮できなかった彼はここでも5点となってしまいます。

つぎに父のスティーブンが、目の覚めるようなライディングで見事にクリーンして、観客の喝采を浴びました。結局、彼は2日目をオールクリーンして、1日目にとった2点が最終スコアとなり、参考順位としては優勝の八星とピッタリ並んだのです。

続いて成田匠がまったく違うラインとライディングスタイルで、滑りやすい丸太をまったく滑らずに乗り越え、これまたクリーンでやんやの大喝采です。匠は125ccながら普代のヒルクライムを3点で上るなど、信じられないほど見事な腕で、参考順位はスティーブンの次となる3位相当でした。しかしクリーンの数は50セクション中、だれよりも多い49で、あらためてそのレベルの高さを見せてくれました。

次男のニコラスが続いて走り、小刻みにフロントを振りながら巧みに向きを変え、これもまたクリーン。この瞬間、私はオリバーファミリーを招待して本当によかったと誇りに感じました。
もうだれもクリーンは無理だろうと思いこんでいた観客は、こうしてたて続けに3人のライダーによる魔法のようなクリーンを見て、トップライダーの高度なテクニックに唖然とするばかりでした。
結局、今大会では八星が念願の初優勝となりましが、その頃木村は不調のマシンで思いがけない点数を取りながらも、暗くなった最終セクションを1点で乗り切り、不本意なニューマシンデビュー戦を終えていました。
いずれにしても、トップクラスのライダーによる見事なクリーンは、見る者にとっても良い刺激となり、全体のレベルを高めることにも貢献します。
今後もクラシックのレベルを高めるようなライダーの参加を心待ちにしながら、優勝者にもっと魅力的なご褒美を用意するべきなのかなぁ、などと考えているこのごろです。
